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ロバート・ジョーダン 『竜王伝説1 幼獣あらわる!』 読了

 ロバート・ジョーダンの時の車輪シリーズの第1巻! 1997年に早川書房から発売されて現在翻訳が約60冊ほど出ているという超人気シリーズ……なのですが、2007年にロバート・ジョーダンが死去。もうおしまいかと思ったところをブランドン・サンダースンが引き継いで完結させてくれた……のですが、三冊あるうちの一冊が翻訳されたきりに、残り二冊が翻訳されていません。しかし、AmazonがTVドラマ化するというニュースが出ましたので、それに合わせた復刊&続刊に期待したいところです。

 前置きがめちゃめちゃ長くなった。まあ、そんな大人気シリーズの本作ですが、海外ファンタジーの原書を5分冊していることもあり、第1巻はあまり進みません。指輪物語で言うならホビット庄を出たところですよ。
 昔はあまり気にしていなかったのですが、今回の読書でこれは指輪物語ネタなんだろうなあという部分がいくつか発見しました。例えば、この物語は春祭の直前から始まるのですが、今度の春祭には花火が来るという部分とか。
 もちろん、本書は指輪物語の影響は受けているとはいえ、指輪物語ではないので基本的に別物です。そもそも男性の魔法使い─本シリーズでは異能者<アエズ・セダーイ>─が存在しない。過去にはいたのですが、今は闇王のせいで男性源が汚染されて使えないというか、使うとまずいのです。花火を持ってくるのはエモンズ・フィールドと縁がある旅商人です。

 登場人物も魅力的なのですが、まだ5分冊の1冊目なので内面はランド・アル=ソアぐらいしか書かれていないし、本シリーズは登場人物達が闇を内包し始めたところが劇的に楽しくなるので、これからが楽しみです。
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紙城 境介 『継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない』 読了

 実はまだ好き同士な元カップルが――親の再婚できょうだいに!?


 元カノ物にして、ツンデレカップル物です。義理のきょうだい物です。素晴らしい作品でした。恐ろしい作品でした。自分の性癖をあまりにも的確に突かれすぎると、人はどうなってしまうのかを体験しました。

 いや、素晴らしい物語でしたね。元カノときょうだいになってしまったというという状況。互いにすれ違って離れることを決心したら、きょうだいになってお互いに一緒の家で生活しなくてはいけない。まだお互いに好きを捨てられていないのに……。という素敵な物語です。お互い好きあっているけど、相手のことを嫌いになろうと必死に自分を言い聞かせているというツンツンぷり。でも、ところどころから好きという気持ちを感じる。この、この、ツンデレカップルめ!

 元カノカップルだからキスも当然済ませているし、それ以上もやろうとしていた……というのが明言されているの。ライトノベルでは珍しいですね。いや、最近は社会人物が増えているので、そうでもないか……? まあまあ、それはともかく互いにまだ好きあっているので、一歩やりすぎると一線を超えてしまいそうな距離感がいいですね。

 互いにツンツンしてるし、互いにヘタレだし、ツンデレヘタレカップル!!! 元カノ!と的確に性癖を突かれたので、300頁もなく、難しい内容でもないので通常なら3時間もかからない本のはずだったが、なぜか6時間も読むのにかかったぜ。壁の代わりに枕をひたすら殴り、ベッドの中で足をバタバタさせて、奇声をあげて……読書でこんなに動いたのは久しぶりだった。壁を殴っていたら穴があきそうだぜ。

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

谷川流 『涼宮ハルヒの憂鬱』 読了

 い、いまさら!?と思わないで欲しい。涼宮ハルヒの憂鬱の感想だ。普段そういうことをしないが、今回は自分語りも含めてさせてもらう。

 さて、今回が涼宮ハルヒの憂鬱を初めて読んだわけでは流石にない。俺の世代のオタクでラノベも読むならみんな知っていることだが、涼宮ハルヒの憂鬱は何度もアニメ化もされており、スニーカー文庫の代表作と言ってよいほどの人気作だった。例え新刊が全然出なくて、短編が載っているわけではなくてもザ・スニーカーの表紙を飾っていたのは今も覚えている。

 俺が涼宮ハルヒの憂鬱を初めて読んだのは中学の頃だ。三、四冊シリーズの本が出ていたことは覚えているので14年前だと思う。書店で立ち読みだった(本屋さんごめん)。立ち読みで一冊をするすると読んでしまった。当時、深夜アニメを見るようになったばかりのオタクとしての道を歩み始めたばかりの俺には、ハルヒがオタクネタをメタった作品だということとか、経験値がないので、まったくわからなかったが、すごく面白かった。なによりキョンという主人公が良い。ハルヒもみくるちゃんも長門有希も古泉も全員割とどうでもよく、俺にはキョンが刺さった。はっきり言って、当時の俺の読解力ではこの一冊でハルヒがツンデレであることすら理解できなかったというのもあるが、キョンという主人公はとても良かった。
 なんでキョンが良かったのかというと、めちゃめちゃ共感できたからだ。物語の主人公はめちゃめちゃ大変だったりする。そんな大変な役回りは嫌だ。サポートして美味しい立ち位置で関わりたい。そんなスタンスは「確かに実際に起きたらそうだよな!」と思った。正直、こんなに理解できる考えを持った主人公というのはラノベを読んでいて出会ったことはない(その後もない)。
 その後、俺は特に涼宮ハルヒの憂鬱を買うことなく帰った(本屋さんごめん)。

 さて、それから高校に入って図書室で涼宮ハルヒシリーズを読んだ。楽しかった記憶はある。消失を読んだときは感動したし、他も楽しかった記憶はある。だが、特にハマったりはしなかった。なんか正直アニメ化した際は驚いたし、アニメめっちゃ話題になってニコニコでめっちゃ人気だったし、ネットサーフィンしたら特にハルヒを漁ったわけでもないのに、ハルヒの二次創作エロ画像とかゴロゴロしていて正直、困惑したなあ。正直、ハルヒは性的に消費するような作品だとは思っていなかったので、びっくりしていた。いや、『君の名残は静かに揺れて』が出るまでいとうのいじがエロゲー原画描いてるとか知らんかったし……。
 アニメも見てみようかと思ったけど、シャッフルという時系列をいじった作品だったので、ちょっと苦手意識があって今でも見れていない。

 そんな感じで周囲の盛り上がりにずーっとついていけなくて、疎外感があったんですが、この度ザ・スニーカーが復活してハルヒの新しい話が出るということなので、流石にこの機会を逃したらもう二度と読むことはないだろうと思ったので、ハルヒの再読をした。
 結論から言うとめっちゃ面白かった。正直、おれ人生で二回か、もしかしたら三回?ぐらいしか涼宮ハルヒの憂鬱を読んでいないのに内容のほとんど(SFの細かい設定以外はほとんど)覚えていて、すげえな俺そんなにハルヒの憂鬱好きだったのかよ!!って読んでいて驚いたし、今読むとよくわかるみくるちゃんのタイムトラベル設定とか楽しいし、長門有希がこの頃から微妙にデレているし、ハルヒがなんで現世に嫌になったのかわかるし、どこら辺でハルヒがキョンに落ちたのかとか考えるのも楽しかった。いや、正直、昔の俺ほんとにほとんど理解してないのによく楽しんだな!?って驚きとか、すげー再読でめちゃめちゃ分かるー!って楽しかった。いや、ほんとにびっくりした。

 今更読んでも楽しめるかなーという気持ちがありましたが、杞憂でしたね。とりあえず、今月中に未読の驚愕も含めて全部読もうと思います。いや、楽しかった。

アンドレイ・サプコフスキ 『ウィッチャー 2 屈辱の刻』 読了

 小説が面白いのでゲームも期待ができる……。

 2巻では寺院学校から魔法学校へシリが向かったり、別行動しているゲラルトさんが情報を得るために、散臭い弁護士二人組と接触したり、イェネファーとゲラルトが和解するのを想像にお任せしたり、そのまま魔法使いたちの会議に参加したり、魔法使いの諍いが起きたり、戦争が起きたりします。
 周囲では陰謀が渦巻きながらも、無事だったシリの状況もかなり追い込まれていきます。世界情勢が劇的に変化していくので、いいですね。
 ゲラルトは魔法剣士の常として中立の立場をとりたがるのですが、イェネファーと恋人であるという時点でそうはとられないし、白狼と呼ばれるほどの高名な魔法剣士なので、他の連中も積極的に懐柔しようとする。

 ウィッチャーで良いなあと思うのが、説明の際にシーンを描写するところですね。特に今回ではダンディリオンが傷を癒やすための療養をしているゲラルトに世界情勢を説明するシーンがあるんですが、その場面を読者へ口頭で説明するのではなく、テメリアの動向ならテメリア宮廷の1シーンとか、ケイドウェンならある兵士達の進軍準備の1シーンとかで説明される。ウィッチャーでは、こういう短いシーンが多く、その中に登場するキャラクターが大量にいるので、覚えるのが大変なんですが、文脈と登場人物一覧を読み取れば重要そうなのは判断できる……まあ、多少大変ですが。

 ウィッチャーはコミックも出ているので、追いかけていきたいですね。

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ジャンル : 本・雑誌

アンドレイ・サプコフスキ 『ウィッチャー 1 エルフの血脈』 読了

 ポーランド生まれのファンタジィ小説。スラヴ神話をベースにしているそうですが、スラヴ神話を知らないのので、どのあたりがスラヴっぽいのかはわからなかった。

 かつて魔法剣士ゲラルトというシリーズ(といっても1巻しか出なかった)でしたが、ウィッチャーは作中では魔法剣士と同義なので、同じですね。旧版との違いは訳語が変更されているのと解説が基本読書の冬木糸一さんに変更されているぐらいですね。

 まあ、旧版と合わせて2回読んだんですが、非常に面白いファンタジィ小説でした。エピソードの区切りごとに結構話が飛んで連作短編みたいな感じです。シントラの滅亡。シントラの王女であるシリを狙う連中から、ゲラルトは戦いある時は囮となる。

 魅力的なところは多いんですが、良いなと思うのは情報の伝達の格差ですね。シントラの子獅子と呼ばれるシリは、その存在が一部の人間にしか知られていない。これは生死とそもそもシントラのキャランセ女王に娘はいることは知られているけど、孫がいることがあまり知られていない。他国の特に商人やら農民といった層はそもそも情報を得る手段がない。吟遊詩人とかの旅の人から噂を知るしかない。今は生死がゲラルトによって隠されているので、特に知る手段がない。
 このウィッチャーの世界で魔法使いたちはワープもできるので、魔法使いたちはかなり情報伝達が早い。知らない人を探すのは難しいようだけど、知り合いなら魔法で探すこともできるらしい。もちろん、対策もある。そのため、王達の秘密会議の内容をそっと知って遠くにいる上位の人間に伝えることもできる。
 こういう情報格差に時代を感じる。知識を得る手段がある層は正しい知識をない層は憶測や噂しか知らない。大半の人間は知識を得る手段がないので、シリが潜んでいても気づかないどころか、疑念すら抱かない。

 あと特に面白かったのはケィア・モルヘンでのシリの生活。ケィア・モルヘンの魔法剣士達はシリを魔法剣士として育てようとするんだけど、そもそも女の子を育てたことはない。魔法剣士は特殊な薬などで変異したミュータントなのだが、そもそも女の子を正しくミュータントする手段を知らない。というか、変異に関する具体的な方法は失伝している。それでも、彼らは人を育てる方法を他に知らない。そのあたり結構無茶苦茶やってるので、魔法使いのトリスがやってきた際に激怒されるんだけど、剣技の育て方とか面白い。

 これから面白くなりそうなのはニルフガード関連。ニルフガード帝国は侵略者で、シントラを滅ぼして、今は四王国と休戦協定を結んでいるが虎視眈々と他の王国を狙っている・ニルフガード皇帝は暗躍しているし、それに対抗するために王達は暗躍する……特にシントラに多大な影響力のあるシリはめちゃくちゃ狙われているので、今後どうなるか目が離せない。

テーマ : 読んだ本。
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