月刊オススメの本2014年12月号

屍者の帝国
 歴史改変SF。舞台となるのはフランケンシュタインによる死者蘇生実験の成功により、屍者を労働力や兵士として扱えるようになった19世紀。
 伊藤計劃はその死により完成させられなかったが、円城塔が引き継いで書いたこの小説も十分面白い。
 歴史改変SFはあまり読まないのだが、こういう本を読むと世界史を勉強したくなっていく。

ニルヤの島
 人生のすべてが記述できる技術により、死後を失った社会を書いたSF小説。
 時間が連続せず、視点人物もまた章ごとに変わるため、少々読みづらい。
 死後を失った社会というのはなかなか面白くて興味深く読めた。
 

冴えない彼女の育てかた恋するメトロノーム(3)
 おい、やめろ。個別ルートだと思って安心していたのにサブヒロインを出すな。しかも、かわいい……。
 今回はラブコメよりも創作より、退屈だと感じる時間も重要である。要するに読み飛ばしてイラストを見たりせずちゃんと読めということだった。

冴えない彼女の育てかた(7)
 で、この展開ですか。恋するメトロノームと同時発売の原作でこうくるとは。絶対にイラストを先に確認してはいけない。
 ついにメインヒロインが表紙を飾るということで、発売前から最終巻ではないか、物語が大きく動き出すのではないかと話題になっていました。ある意味、これ最終巻ですね。
 ネタバレになるので語りにくいけど、イラスト付きでこんなことされたら○○派の俺としては続きを買うしかない……。

NOVA+バベル:書き下ろし日本SFコレクション
 SFアンソロジー短篇集。ものすごくその後が気になる宮部みゆきの『戦闘員』を始め、どの短編もすごく面白い。
 野崎まどは解説を読む前に本編を読んだ方が衝撃が大きいので先に本編を読もう。

ダンス・マカブル1(-西洋暗黒小史-)の感想
 漫画で読む拷問。魔女狩りの拷問やキリストの磔刑がどれほどキツいものなのか、絵で教えてくれる。良心の呵責こそが悪魔の誘惑というのは深い。自らの行いを善であると信じて異端審問をしているというのは、なかなか胸に来る。
 過去にあった凄惨な史実を描いているので、楽しくはないですがとても良い。

3月のライオン1~10巻
 初期の頃のれーちゃんの孤独は冷たい氷の刃で斬りつけられるような痛さがあって、物語に引きずり込まれてしまう。
 しかし、俺がこの漫画で一番好きなのは他のプロ棋士が主役をはる回。努力をして努力をして、勝ちを求める貪欲さがとても良い。相手だって努力を重ねていく。それは天才だって同じ。一つのことに打ち込んでいく姿は眩しい。
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月刊オススメの本2014年11月号

中卒労働者から始める高校生活(1)
 生活に余裕がなくなると他人を気遣うような心の余裕も減っていくよね。
 銀の匙とは違う意味で頑張ろうという気持ちにさせてくれる漫画。銀の匙は輝いている彼らを見て正の気持ちで自分も頑張ろうという気にさせてくれるが、こっちは負の気持ちで頑張らないといけないという焦燥感を抱かせてくれる。

魔道師の月
 書物の魔術師。魔術を神秘として幻想的に書いてくれるのでとても良い。海外翻訳ファンタジー小説でも、ゲド戦記等が好きな人は楽しめると思います。

魔法使いの嫁(1)
 これはとても面白いロー・ファンタジーですね。
 現代でも、僕達の知らないところでお伽話の魔法が生きているんじゃないかと思わせてくれる雰囲気があってとても良い。
 

神様ドォルズ全12巻
 再読。俺は最後にライバルと戦う漫画が好きなんだなと再確認。
 重荷を投げ出して逃げ出したとしても、過去からは逃れられず、向き合っていく。誰よりも力を持っているんだけど、力を持つのに相応しいわけではない匡平。逆に未熟であっても誰よりも力を持つことに相応しい詩緒。主人公二人の対比が良い。
 全巻読んでからアニメのOPを聞くと、すっげー歌詞があっていて良い。

MOUSE
 ネバーランドは子供たちの楽園である。そこにはドラッグをブレンドして体内に直接流し込める機械カクテル・ボードを身に付け幻覚の世界に身を置きながら、体を売って生活をする子供たちが住む。
 麻薬を流し込んでいるので、そこに住む子供たちは誰もが幻覚を見ており、さらにはその幻覚を他者と共有することもできる。物語は主観と客観が入り乱れ、曖昧で実体を持たない空想が現実に力を持つようになる。
 ネバーランドを舞台とした連作短篇集となっており、この独特の世界を綴る文章が上手い。いつまでも浸っていたかった。最近復刊したのでこの機会に買って欲しい。

ほしのうえでめぐる
 宇宙には夢が詰まっている。宇宙エレベーターに直接・間接的に関わる人々を描いたオムニバス形式のSFラブコメ。切なくて、楽しくて元気になれる。

少女庭国
 卒業式の日、講堂へと向かう通路を歩いていた卒業生の少女は気がつくと暗い部屋に寝ていた。隣に続くドアには、こんな貼り紙が。
 卒業生各位。下記の通り卒業試験を実施する。
“ドアの開けられた部屋の数をnとし死んだ卒業生の人数をmとする時、n‐m=1とせよ。時間は無制限とする”

 この前提条件からここまでの発想に至ることに感心してしまう。この始まりから奴隷社会が生まれるとは誰が予想できただろうか。
 ちょっとグロくて主食が食人だけど、食人に忌避感のなければ楽しめると思う。

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12月に読んだ本

 時間と金と暇がなく、貪るように読書したい。

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