読書と日記0731

 読書家には本屋が必要だと感じた。地元の本屋が潰れている今、本屋に行こう行こうと思っても遠くてなかなか出かけられなかったが、久しぶりに本屋に勢いで出かけたらすごく楽しかった。Amazonのポイント還元とかセールで、本の表紙とタイトルを確認する作業は普通に辛いのだが、本屋でひとつひとつ、あるいはおおまかに書棚を見て、気になった本を手にとってぱらぱらと確認して買う。その本屋さんが何を売りたくて何を推しているのか確認する。そういったひとつひとつの行動がすごく楽しかった。本屋には新しい本との出会いがある。あと、やはりKindle化しない本が多々あるので、そういう本との出会いは最近はなくなっていたけど、やはり本屋さんはそういうところも強い。良い気晴らしになった。
 
 この流れで買った本についてオススメできれば良かったのだが、買った本のうち1冊しか読了してなくついでに面白くなかったので、今回はついに「グイン・サーガ」をオススメする。
 グイン・サーガといえば現在170冊に届こうかという長大な物語である。まだ私も41冊しか読んでいないのだが、これがまた面白い。最初に読み始めたときは丁度、著者の死!という辛い現実にいきなりぶち当たり心が折れたけど、グインサーガはもともと面白くなかったら打ち切り!という感じで読み始めて、最新に追いつくには数年はかかるだろうと思ったので、再開して、一ヶ月一冊のペースで読んでいるのだが、これが意外と苦にならない。もちろん、常に傑作!!というわけではないのだが、常に安定して面白い。読み進めるコツは用語は雰囲気で察する。面白くないと思ったら(特に外伝は)切り捨てるぐらいです。
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パトリック・ロスファス 『風の名前1~5』 読了

 本書はパトリック・ロスファスのデビュー作にして、日本ではハリポタやロード・オブ・ザ・リング後のファンタジーブームで雨後の筍の如く翻訳された海外翻訳ファンタジーの中でも、ファンも多く有名な作品で続きの邦訳を待ち望んでいたファンも多くいたのだが、いかんせんロスファスが続きを出さないというか、一度書いたけど書き直しただかで、原書が2011年になるまで出なかったとか。当然、日本のファンタジーブームは既に(少なくとも海外翻訳FTに関しては)終焉を迎えており、元々出版していた白夜書房は出す気がなく、映画化・TVシリーズ化の話が出て、ようやく早川書房が権利を買い取って文庫で復刊となったと思われる(後半は推測です)。素晴らしいことに第二部も翻訳予定が決定しているらしい。
 
 はい。めちゃくちゃ面白いです。原書自身も長く早川書房の基本である分冊で出されているので、流石に第一巻から物語が劇的に動くということはないんだけど、めちゃくちゃ面白い。
 簡単なあらすじを含めて述べよう。道の石亭という小さな宿屋の主人コートは、実は無血のクォートとか王殺しのクォートとか物騒な呼び名を持つ伝説の人物だった。隠遁生活をしているところだったのだが、ある紀伝家が彼をつきとめて数々の伝説について、真実の話を教えて欲しいと懇願するが、クォートはやってもいいが曖昧にやるのは嫌なので3日はかかると言う。
 第一巻では旅芸人の一座の一人であったクォートの幼少期が語られる。父や母やその他の人物、途中から合流した秘術士から様々なことを教わっていく。
 第二巻では一座を謎の集団チャンドリアンに皆殺しにされたクォートは浮浪児として、必死で命を繋いでいく様子が描かれて行く。ここから劇的に面白い。浮浪児であるクォートは旅芸人としていろいろな町を見てきた。秘術士の元で様々な勉強をしてきた。だから手先が器用だったり、観察眼に優れるのだが、それだけで生きていくには厳しいのが書かれて行く。
 第三巻では秘術校編(魔法学校編)になり、一座で培った機転やリュートの腕、一座の秘術士から習った知識。やり返さずにいたら酷くなる浮浪児時代の気性などで、活躍しつつも鞭打ちを受けたりしているが、二巻からそうだが、とにかく金のなさが語られていくのが厳しい。
 その後も、チャンドリアンの影を追ったり、いつ会えるのか分からない美少女との出会いなどもいろいろあるのだが、本書はとにかく金がないのが語られていく。
 
 本書を読んで誰もが一番印象に残っているのではないかと思われることとして、クォートが浮浪児時代以降にとにかく金がないことだった。浮浪児時代は当然として、大学入学時には奨学金のようなものを勝ち取って入っても、学院に通い続けるために金がなく、勉強を頑張るためには金を稼ぐ時間が減る。そういった苦学生の辛さが存分に語られる。音楽の才能はあるけど、楽器を買う金がない。演奏で稼ごうにも、一発で賞をとり、自由に演奏できる権利を獲得しなければいけないなど、厳しい生活が語られる。
 本書は魔法学校物と書いたが、共感術という魔法はあまり使われない。共感術は法則がしっかりとしたあり、曖昧なところはあまりないSFみたいな魔法なのだが、他人に対して悪意を使ってはならない。使えば放校となるので学生達はおいそれと使わない。クォートは貴族の息子アンブローズと大学で早々と敵対することになるのだが、共感術を使って戦いなんて始めれば一瞬で放校になるので、アンブローズは貴族としての金を使ったやり方をメインで攻め、クォートは機転で乗り越え相手をコケにすることでやり返すといったことがある。これもまた面白いのだが、魔法も時には使われる。絶対にばれない状況で共感術を使ったりといったところがあり、これがなかなか上手いと感心してしまう。
 第二部からはもっと魔法が使われたり冒険が出てくるだろうから、早く来年の翻訳が出るのが待ちどおしい。
 

読書と日記0710

 ついに、体調不良による不眠で土日が過眠と呼べる時間になった。17時間寝たのは人生でも珍しい経験だ。というか、休職していたときぐらいしかそこまで倒れていてた記憶はない。体調の都合で仕事を辞めようか考えていたのだが、その考えが現実味を帯びてきた。
 
 まあ、そんなことはどうでもいい。本日は間隔が空いたので二冊紹介したいと思う。
 一冊目は「救世の背信者」ジャケ買いだったが、そこそこ面白かった。主人公は超すごい能力者だったけど、昔いろいろあって今はその力を~というので、ここまでドストレートな王道は逆にあまりにみねえなと驚いた。バトルでそこまでテンションは上がらなかったが、ヒロインが可愛いので、ジャケ買いした甲斐はあった。脳を使わずに読めるところとかは疲れた身体には良かった。
 二冊目は「14歳とイラストレーター」企画・原作に溝口ケージって卑怯だ。イラストレーターってどんな職業なの? という疑問は常々あったので、なかなか興味深く読めた。プロイラストレーターってなんで同人出すんですかって疑問に対する答えは衝撃であった。ラブコメパートでは14歳のレイヤーとの交流があるわけだが、特別ラブコメとして変態なことはしていないというか、かなり健全な部類なのだがいちいち犯罪臭い。

6月に読んだ本まとめ

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読書と日記0703

 毎日書こうと思ったのに、ブログに上げるのを忘れていた。
 地元で十年近くお世話になったブックオフみたいなところが閉店セールをしていた。閉店セールはとっくの昔に始まっていたらしくゲームの類は渋い。
 最近、エロゲショップがエロゲの取り扱いをやめて、ゲームショップが潰れていたり、地元がとても生活しづらくなっていたが、やはり世の中通販に頼れということなのだろうか。オタクにとっても、ウインドウショッピングは大事なのだが。手軽に寄れる駅の近くのブックオフみたいなものは地方にないのでブックオフ巡りをしよう!みたいなことができない。悔しい。

 さて、本の話もしよう。本日は乙一の『僕のつくった怪物』を紹介する。これはアメリカのとある兄弟が異世界に行ってしまうというファンタジー小説なのだが、この異世界がとても面白い。
 この異世界アークノアは複数の部屋で構成されているという世界だ。地面や海の下には下の階の部屋が存在して、空には天井の梁があるし、上の部屋が存在する。さらっと言ったが室内でありながら地面もあるし、植物は生えている。海らしきものもある!
 物語の内面について語ると長くなるので省くが、世界観がとても良い。一巻は文庫も出ているので読んで欲しい。

月刊オススメの本2017年4月号まとめ

HUNTER×HUNTER 1-33
 久しぶりにじっくり読んだけど、めちゃくちゃ面白い。いや、しかし、パワーインフレを起こしているにも関わらず、ついていけていない連中の使い方がとても上手い。殺すには力で上回る必要があるけど、戦闘力全然でも旅団との戦いでレオリオの活動とかいいよね。ルールの穴を使うぜ!という連中を製作者の意図通りに正々堂々楽しんでクリアするグリードアイランドもめっちゃ楽しい。キメラアント編のインフレについていけないまま、それぞれ目的を果たすために共闘していくのも良い。
 土日が消えてしまった。

ローマ人の物語― ローマは一日にして成らず
 FGOのため読書。偏りとか自己主張とか強いけど、大雑把にローマ入門書としては優れているということで、再読。著者の熱いローマ愛で語られる本書はだんだん洗脳されてきそうになる。ローマ!

微熱空間
 蒼樹うめ先生の漫画は初体験。あー美味しいですね。弟ができると聞いてうれしかったのに、同い年ということで気まずかったりする。感情表現がストレートで不満だったとかぶつけてくるし、隣同士なので声が聞こえたりするということで、姉萌えをしろと言わんばかりである。
 姉萌えの概念は獲得できなかったですが、それはそれとして美味しい。

夜毎の指先/真昼の果て
 それぞれ同性愛+異性愛モノと実姉弟モノ。どっちもそれぞれ一冊……いや、二冊分になるぐらい続いて欲しいと思うくらい良かった。
 夜毎の指先は実姉との恋愛物。倫理的にアウトで苦しみつつも、ずるずると続いてしまってなかなか良かったのだが、いっそのこと倫理観など踏み倒して欲しかったところ。
 真昼の果ては幼馴染の男と女のどちらからも告白されて、男から告白されてどうすればいいのかパニくってしまい悩む三角関係物である。仙石寛子作品は周囲の常識やら自分の中の常識という概念に縛られてしまいそこがネックで悩んだり踏み出せないなどが多く、面白い。常識というのは自分の中にもあるので常識に縛られない自身の本当の感情というものに、僕達は気付くことが難しいと感じさせてくれる。

花はニセモノ
 同性愛者で付き合っている相手がTSで女性になってしまうという驚きの内容。当たり前だけど、当人たちは驚きすぎて混乱する。自身が同性愛者であるという自覚があるからこそ、性別が変化してしまった恋人に対して自分の気持ちに自信が持てなくなったりして、どうしよう。と悩んでいく姿が良い。

Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ 5
 プロトアーサー実装おめでとう!! ついでに愛歌ちゃんもビースト枠かアルターエゴ枠で実装されませんかね。欲しい。
 ついに聖杯戦争終結。過去編ではめちゃめちゃ評価と信頼されているアグラヴェインとか、アーサー王伝説の架空のローマ皇帝ルキウス・ティベリウスとかも早くFGOに登場しないかなー。
 断片的に語られるアーサーの過去とか、聖杯戦争の英雄を通じて想いが繋がっていったりとか魅力が満点です。

紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場
 単行本が出た当時は募金はできても、震災と真面目に向き合う心の準備ができていなかったので文庫になって今ようやく向き合えた。これから学んでいきたい。

英国マザーグース物語―裏切りの貴公子
 しょ、衝撃のラスト。すごく良いところで終わった。次回最終巻じゃないのって思う強烈な引きだ。流石に幸福にはなると思うけど、セシルには幸福になってほしい。続きを読まねば。


All Out!! 1-9
 もはや最近のスポコン界では気合と根性と培った努力。正しく努力しなければどうにもならねえ。かの有名な漫画アイシールド21ではどんだけ頑張っても今まで運動してこなかった人間には最後までスタミナのあるは身体が作れないと描きましたが、本作は厳しすぎる身体が拒絶反応を起こしてダウンしてしまう。気持ちはあっても身体がついていかない。全国で優勝するためにはついてこれない人間は切り捨てる必要がある。想いを背負って戦っていく。大変良いスポーツ物だ。
 
響 ~小説家になる方法~
 主人公が何しでかすかわかんねえから何が起こるのか気になってくる。本作での小説家になる方法とは圧倒的な才能であり、才能であった。身も蓋もねえな。
 現実において小説(に限らないが)の応募で募集要項を守らない人間というのはものすごく沢山いるのだが、住所を書いてなくて探してもらえるのは天才ぐらいなので気をつけたいですね。

風の海迷宮の岸
 前回は王の視点だったが、今回は麒麟の視点。十二国記における麒麟がどういう生き物なのか、王がどのようにして選ばれるのかとかそういうことが語られました。いや、素晴らしい。前回は騙されながらも生き延び続けようとあがく冒険だったので、現実は非常とばかりの行ってみたくない異世界だったんだけど、今回は異界感がたっぷりで行ってみたいと思わせてくれる。帰る手段がほぼないのが問題だが。
 一気読みしたいけど自制心をもって少しずつ読んでる。

竹刀短し恋せよ乙女
 武装少女よりもやっぱりこっちのが良いなあと思いました。やっぱり経済的な忍者が空中を歩きながら戦うこっちのインパクトはすごい。刃を天井に突き刺して天井を歩くとかそんなことできるわけないんだけど、なんか説明を聞いているとだんだん世の中にはできる人間がいるんじゃないかという気がしてくるので大変良い。
 現代でまきびしを使ったら戦闘後にかなり大事になる。しかし、足捌きが脅威なので封じたいという時に屋内でビー玉で

烏丸ルヴォワール
 これ、本当に円居先生が書いているのかと疑問に思うぐらいエモいんですけど、丸太町は最高のロマンス小説で良かったけど、こちらはこちらで大変良い。必殺技を使うのではなく、次々に出される小技の類で相手を翻弄していくのとか良い!

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