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杉井光 『東池袋ストレイキャッツ』 読了

 す、杉井光がひきこもり主人公を書いている!? ついに、ついに杉井光がひきこもり主人公を……なんか、謎の感慨深さがありました。
 杉井光といえば、どんな作品を書いてもひきこもり気質。実際にひきこもってはいなくても、内向的で内に閉じこもっている主人公を書き続けて、傭兵をやっていようが、学校に通っていようが、いつもいつもそんな感じの主人公を書いていて、この人はいつひきこもりを書くんだろうと思っていましたが、ついに書いたのか(5年前の作品だよ)。
 引きこもりを外に連れ出してくれる役割といつもはメインヒロインが担っていましたが、今回は大好きなロックアーティストのキースの死。キースの死とギターを拾ったことをきっかけに彼は路上ライブをして、外に目を向けていくようになる。

 連作短編集なので短編をひとつ読んだところで、高校生に社会復帰していくかプロになるかの二択なんだろうなと思いましたが、別にそんなことなく終わった。プロになるにはコネと運と腕が必要ということだし、なんかコネは手に入れてるし、ラストの終わり方にも結構希望があったので、道は拓けたとみていいんだろうか。

 まあ、そんなことはともかく、杉井光の作品についての感想が今まで神だ!とゴミだ!の二つしかなかったんですが、本作は染み入るような文章で、穏やかに面白いと感じたいい作品ですね。大傑作だと推す気はないんですが、良い作品で面白かったです。ひきこもりはまだ同じ高校生が怖いし、自信もないけど、街に出たことで友達ができて、評価されて成長していくんでしょう。

 そういえば、読みながら思ったんですが、モラトリアムで街といえば、ホーリーランドとおれつば成田編ですね。このあたりの作品が好きな人は楽しめるんじゃないでしょうか。暴力の代わりに音楽を加えた感じの作品です。
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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

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