川口士 『魔弾の王と戦姫』 読了

 ブリューヌ王国の小貴族ティグルはある時隣国ジスタートとの戦にかりだされ、そこで一人の戦姫と出会う。白銀の髪に紅の瞳、幻想的な美しさと他を圧する威容をあわせもつ少女、“銀閃の風姫”エレン。敵の総大将であるエレンを討ちとろうとするティグルだったが、彼女の人間離れした剣技の前に敗北する。捕虜になったティグルはエレンに自分に仕えないか? と誘いを受けるのだった……。



 すっごくまっすぐな物語を読んだ。

 主人公のティグルがすごく良い。弓を蔑視する自国では評価されず、エレンの下では正当な評価を得られることに魅力を感じつつも、彼は自身の領地や領民を愛しているため、エレンの提案を拒絶する。彼がジスタードやエレンに魅力を感じるたびに、彼の領地への愛が伝わってくる。行動規範が一切ブレなくて良い。

 ヒロインもすごく良い。エレンはティグルを部下として欲しがり、ある程度の自由を許している。でも、彼女はティグルが逃亡することを防止するために、人質を取った場合は人質ごと殺すように命令するなど、しっかりと手を打っている。また、それらの措置が当たり前のように描かれているのも良い。いや、本来は当たり前なんだけどね……。

 物語は王道一直線で驚きというものは全くなかったけど、しっかり描かれている王道は実に楽しい。あと、今まで盛りあがりに欠けると言われていた作者とは思えないほど、ちゃんと盛り上がるシーンがありました。

 表紙を主人公にして登場キャラの男の子を多くしてお色気シーンを減らせば、オタクじゃない男の子向けになる気がする。
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