内田弘樹 『シュヴァルツェスマーケン 1 神亡き屍戚の大地に』 読了

 俺が読みたいマブラヴオルタネイティヴがここにあった。舞台となるのは秘密警察が跋扈している疑心と密告に囲まれ、そして対BETA戦における欧州防衛の最前線である東ドイツ。 BETAの進行の度に何十万と人が死に、既に戦況は限界に達している。

 主人公テオドール・エーベルバッハは過去に西ドイツへ亡命しようとした際に国家保安省に捕まり、家族と人を信用する心を失っていた。そんな彼は戦場で一人の少女カティア・ヴァルトハイムを救出した。彼女は西ドイツからの亡命者であり、ただ一人国家保安省への密告を恐れる必要のない存在である。そして彼女は、かつて彼が抱いていた理想を無垢なまま持っていた。テオドールは彼女の存在に苛立ちと共に心地よさを感じ、東ドイツの政治情勢を全く知らないカティアを助けていくことで、失われた人を信用する心を取り戻していく。

 はっきり言ってこの世界には希望というものがない。対BETA戦でどれほど主人公たちの部隊が活躍しようとも、焼け石に水にしかならない。そして物量で圧倒的に勝るBETA相手には彼らがどう頑張っても戦況を良くすることはできない。希望を見出せない世界で、それでも必死に生きていこうとする。そんな彼らの姿がはとても魅力的だと思う。
スポンサーサイト

テーマ : ブックレビュー
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

No title

うお、これ、ちょう面白そうじゃないですか。
海外ファンタジィだったらどうしようかと思ったけれど、ラノベだし、ちょっと買ってみようかしら。

Re: No title

あっきーちわっす。

超面白いっすよ。今年のライトノベルの中では一番かもしれない。
読んだらあっきーもぜひ感想を!
プロフィール

Galle(がれ)

Author:Galle(がれ)
↓長いので記事にしました。
当サイトの基本情報
本好きへの100の質問
リンク集

本棚
カテゴリー
検索
批評サイト
お薦めサイト
物書きな方々
ラノベ感想
応援しています!
カウンター
応援バナー