月刊オススメの本2015年2月号

忍法八犬伝 山田風太郎忍法帖(4)
 時代小説なのにソファとかカタカナ言葉が出てきても違和感なく読めたりと変な本だ。刊行から現代まで50年という月日が経っていても古いと感じさせないどころか、これ本当に50年前なの人間が書いたのかと驚いてしまう。忍法は不気味なんだけど変な物が多いし、セックスで殺し合う。これは現代でも十分通じる変な感性だ。

ディアスと月の誓約
 極上のファンタジー。異世界に心を飛ばし、冬の寒さや雨の冷たさを肌で感じ取る。文章を通して僕たちは世界や魔法を心の目で見ることができる。文字だけで表現され、読者の想像力で構築される読者の数だけ存在する異世界の風景。そんなファンタジー小説の楽しさが存分に味わえた一冊。一冊で完結しているけど、是非とも同じ世界で他にもいろいろと書いて欲しいと思う。

そんな未来はウソである1~4
 ときどき未来を見ることができる少女ミツキと嘘を見抜ける少女アカネとその周辺のゆるい日常を描いたラブコメ。ミツキと高山くんが結婚する未来が変わったことに責任を感じてアカネが二人をくっつけようと行動する……んだけど、どう見てもアカネ自身が高山くんとフラグを立てている。このアカネと高山くんの関係性がすごいニヤニヤできてよい。お弁当を作ったり、デートをしたりと二人共も無自覚なままフラグを立てていくのが本当に良い。

ダンジョン飯
 飯を買う金がないのでモンスター食に詳しいドワーフの助けを借りて自給自足生活していく。ダンジョンの罠を使って料理するところで、風来のシレンでモンスターの吐いた火や地雷のワナを利用して焼きおにぎりを作った事を思い出した。他にも、イカに向かっておにぎりを投げてイカスミの巻き物を作ったりしたな。懐かしい。
 食べる以上はモンスターの生態についても書かれていて、こういうモンスター解釈は楽しいな。でも、いくらなんでもリビングアーマーを動かしていたあれを食べるのはないと思う。

蠅の王
 飛行機事故による墜落で子供達だけで無人島生活をするようになった孤島サバイバル物。大人がいない子供達だけの世界では各自が好き勝手やってまとまらない。食料が十分にあるため彼らには危機感もない。子供の負の側面を過剰になることなく書けていてとても良い。個人的に気に入ったのはピギー。彼の言っていることは正しいけど力がなく、目に見える貢献もないので、集団における地位が低い。

スプライトシュピーゲルIV テンペスト
オイレンシュピーゲル肆 Wag The Dog

 再読。しかし、既に内容をオイレンの核心以外忘れていたので、先に2つの事件の核心部分を読んでから最初から読んだ。寝食を忘れそうになったので飯を食いながら読み、風呂に入りながら読み……3時間入ってたのでのぼせた。一旦入り込んでしまうと出られない。読み終えてから、これって現実に存在する問題でもあるんだよなあと思いを馳せて辛くなった。

儚い羊たちの祝宴
 米澤穂信によるモダン・ホラー短篇集。物語は緩い繋がりしかなく、すべて独立した短編。文春文庫のアンソロジー『厭な物語』にでも収録されそうなお話ばかりだったが、これが話しに聞くイヤミスという本なのだろうか。個人的に気に入ったのは山荘でお客様を迎える話。どれも後味が悪くて楽しい。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:Galle(がれ)
↓長いので記事にしました。
当サイトの基本情報
本好きへの100の質問
リンク集

本棚
カテゴリー
検索
批評サイト
お薦めサイト
物書きな方々
ラノベ感想
応援しています!
カウンター
応援バナー