月刊オススメの本2015年3月号

邪神金融道 (The Cthulhu Mythos Files)
 クトゥルフ+金融という何じゃこりゃと思って読んでみたけど、中身はおどろくべきことにラヴクラフトの書いたクトゥルフ小説に忠実なクトゥルフモンスター達が暗躍する世界。しかし、語り手が何を見ても特撮技術だのなんだのと見たものを本物であると認めてないために全然怖くない。むしろコメディで楽しい。

クジラの子らは砂上に歌う
 著者全買いするクラスの傑作。1を読んでから大急ぎで本屋に行ってしまったけど、4巻だけ見つからなかったのでそれだけ電書で買ってしまった。これは異世界描写が良いと「このマンガがすごい!」で話題になっていたようなんだけど、納得。独自の信仰、風習、お祭りなどそこで生きている感じがあってとても良い。まあ、お話は外からの侵略者との戦いということで暗いのも良い。魔法使いの嫁といい、最近のファンタジー漫画はちょっと素晴らしすぎる。

怪物はささやく
 著者全買い級の面白さ。物語だけでなく装丁、挿絵のみならず余白も含めてデザインが素晴らしくて魅了される。たまらない。コナーくんが感じている閉塞感や罪悪感。他人の優しさが彼を孤立させて苦しめているのは読んでいて辛いけど、最後の救いはとても美しかった。

セピア色の凄惨
 連作短編集。運命やものぐさなど、ひとつのことにこだわりすぎるあまりに起きていく悲劇の物語。世間ではこういうのを偏執狂って言いますね。グロテスクで痛そうな描写に定評がある作者だけにやっぱり、痛いお話も結構あります。自分好みの短編が結構あって楽しいなと思う。

エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~
 二次元から三次元に来てしまったということで、素の自分を出してるだけで嘲笑されるし、そもそも自分の人生が他人の娯楽にされていたりと境遇を上げていくとすごい悲惨な主人公だな……。
 まあ、それはさておきスーパーロボットバトルの王道を楽しめる人にはとても楽しいのではないでしょうか。熱い。

ワールドトリガー 10
 強烈な引きで終わった前巻から続いての決着。その後のマスコミ相手への演説。日常に入ってからのゆるゆるとしたランク戦。熱い、かっこいい、可愛いの3つの味が味わえて大満足。やはり、激烈に面白い。この作品は力で相手を上回ることも重要なんだけど、それ以上に仲間との連携を重視していて、戦闘に重要なのは情報とチームワーク。ジャンプ漫画としては異色に感じるけど、ある意味この作品ほど少年漫画の王道である努力×友情=勝利を体現した作品は読んだ覚えがない。
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