久遠 侑 『近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係』 読了

 親戚というのも微妙なほぼ他人の女の子と同居することで、どきどきする男子高校生を書く十年以上前からあるような青春小説。

 いまさらそれだけじゃ面白くなくね? というのは最もだと思いますが、小説で大事なのは描写。ディティールですよ。風呂上りの姿を見てどきっとしたりとか、そういうありがちな部分をきっちり書いてくれる。私生活に紛れ込む異性が気になって仕方ないけど、適切な距離のとり方がわからずに上手く動けないでいるところとか、いいですね。

 主人公以外のキャラクターの内面が伝わってくるというのはいい所でもあるんですけど、これは伝わってこないのがいいですね。主人公はどちらかというと避けている傾向があるので同居相手の内面はあまり読み取れない。彼女も居たことない高校生の男の子に女子の内面を読み取る能力なんてねえよ!
 ここまで語ってこなかったですが、物語の中心にはもう一人、幼馴染の女の子もいます。まあ、読者視点で見ればこの立ち位置なら主人公に惚れているよなあと誰でも察することができるんですが、主人公というフィルターを通すと何を考えているのか、よく見えてこなくなる。

 最大の見所は幼馴染の爆発。主人公は基本的に悪くないんだけど、恋する女の子が焦り溜め込むには十分。正直ここで終わるとかどういうことなの! 2巻で完結するようなので、そりゃあ確かにそれならここだよなと納得するけど、ラブコメが欲しかった俺はお預けを食らった気分。
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